ポジション別wRAAとは:同じ打席数をリーグの同ポジションの平均的な打者が打つ場合に比べて、どれだけチームの得点を増やしたか、または減らしたか。ポジション平均の打者であれば0。3.0であれば同ポジションの平均より3点多く打撃でチームの得点を増やしたと考えることができる。この表を見て、攻撃面の強みがどのポジションにあるのか、各チームの状況の把握に役立ててほしい。前回公開(7月11日)のポジション別攻撃力はこちらから

パ・リーグポジション別攻撃力


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ロッテはパ・リーグで唯一、マイナスが10以上に膨らんでいる大きな弱点がない球団。荻野貴司藤原恭大の活躍で中堅もリーグナンバーワンの攻撃力を保持している。オリックスは主に左翼で大きな強みとなっていた吉田正尚が離脱。この29.9がなくなることを考えれば、攻撃力へのダメージが想像しやすい。

楽天は現在、二塁・浅村栄斗が休養中。こちらもオリックスの吉田正同様、二塁の攻撃の強みがなくなると平凡な攻撃力になってしまう。ソフトバンクは柳田悠岐のポジションが分散することで例年と違い、突き抜けたポジションがない。全体的に見ると不調だが、それでも二塁以外に大きなマイナスがないところに選手層の厚さを感じさせる。

西武は森友哉が守る捕手が12球団ナンバーワンの傑出度を見せている。ただ森がつくった攻撃面の利得を外野3ポジションの攻撃力不足で食いつぶしてしまっている様子がよくわかる。日本ハムは-10オーバーが4ポジションも存在。多くのポジションで攻撃面で他球団に劣る選手が配置されてしまっている。

前回公開(7月11日)のポジション別攻撃力はこちらから


セ・リーグポジション別攻撃力


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阪神は大きな穴のない攻撃編成を維持している。ただ一塁、左翼と外国人選手への依存が大きい点には注意が必要だ。もし退団となれば大きく攻撃力を落とす恐れがある。読売は三遊間のはたらきが圧倒的。坂本勇人は絶好調のシーズンとは言い難いが、それでもこれだけ傑出している。

ヤクルトは二塁・三塁の山田哲人村上宗隆コンビが読売の三遊間に匹敵する攻撃力を発揮。こうして見ると、チームの中心が非常にわかりやすい。中日は-10オーバーのマイナスポジションが5つ。特に外野は深刻な攻撃力に陥っている。

広島は強みと弱みがはっきり分かれている。弱点をうまく克服できれば、リーグ上位の攻撃力も期待できそうな編成に見える。DeNAは両翼が高い攻撃力を発揮。特にタイラー・オースティンは、シーズン途中合流だったにもかかわらず、右翼で鈴木誠也並の存在感を発揮している。

前回公開(7月11日)のポジション別攻撃力はこちらから

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