ポジション別wRAAとは:同じ打席数をリーグの同ポジションの平均的な打者が打つ場合に比べて、どれだけチームの得点を増やしたか、または減らしたか。ポジション平均の打者であれば0。3.0であれば同ポジションの平均より3点多く打撃でチームの得点を増やしたと考えることができる。この表を見て、攻撃面の強みがどのポジションにあるのか、各チームの状況の把握に役立ててほしい。先週(5月1日)時点のポジション別攻撃力は
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パ・リーグポジション別攻撃力
球団新記録となる10連勝中の楽天は島内宏明が大活躍。先週時点で0.8だった右翼の攻撃力をリーグトップの5.9まで上昇させている。昨季左翼UZR(Ultimate Zone Rating)で7.9を記録した島内は、今季もここまで右翼で3.3と堅い守りを見せている。ソフトバンクは甲斐拓也が守る捕手がリーグトップに。パ・リーグの捕手陣は全体的に攻撃力不足にあるため例年ほどの出来ではない甲斐でもトップとなっている。西武は山川穂高が先週5本塁打を放つ活躍ぶり。山川の活躍のわりに数字がそれほど伸びていないように見えるかもしれないが、4月17日時点で-7.4だった指名打者が0.7まで回復している。一塁と指名打者両方の攻撃力を支えているのだ。
オリックスは遊撃の紅林弘太郎が不調。昨季は10本塁打、長打力を表すISO(Isolated power)で.125を記録するなど、遊撃手らしからぬ長打力を見せたが、今季は本塁打どころか長打全体の数がわずか3本。ISOも.048に低下している。ロッテは昨季弱点だった捕手の攻撃力不足に今季も苦悩。日本ハムは中堅で見事なはたらきを見せていた近藤健介が負傷離脱。チームにとって致命的な痛手だ。
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セ・リーグポジション別攻撃力
首位に浮上したヤクルトは村上宗隆が守る三塁が4月24日時点で2.4だった値を順調に上昇させている。しかし例年であれば、三塁同様圧倒的なアドバンテージを作る二塁の値がそれほど大きくなっていない。広島は昨季弱点だった一塁の攻撃力が今季はここまで強みに。新外国のライアン・マクブルームによるものだ。読売は坂本勇人の負傷離脱後、遊撃の攻撃力が低下傾向にある。
中日は捕手の木下拓哉が好調でリーグトップレベルの攻撃力となっている。DeNAは牧秀悟が今季は二塁に専念。ハイレベルなセ・リーグの二塁でここまでトップの攻撃力を見せている。阪神は中野拓夢が守る遊撃の攻撃力が平均レベルに。また攻撃だけでなく守備面でも優れており、遊撃UZRは4.5とセ・リーグトップの値だ。
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