ポジション別wRAAとは:同じ打席数をリーグの同ポジションの平均的な打者が打つ場合に比べて、どれだけチームの得点を増やしたか、または減らしたか。ポジション平均の打者であれば0。3.0であれば同ポジションの平均より3点多く打撃でチームの得点を増やしたと考えることができる。この表を見て、攻撃面の強みがどのポジションにあるのか、各チームの状況の把握に役立ててほしい。先週(6月19日)時点のポジション別攻撃力はこちらから

パ・リーグポジション別攻撃力


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ソフトバンクは牧原大成が素晴らしい活躍を見せている。今季ここまでの打率/出塁率/長打率で.321.347/.489を記録。一番多く出場機会があるのは中堅だが、一塁を除く内野全般もこなし、複数のポジションで数値を向上させている選手だ。楽天の二塁は浅村栄斗。開幕直後は好スタートとはならなかったが、4月17日時点で-0.8だった二塁の攻撃力を9.1にまで上昇させている。オリックスは遊撃の紅林弘太郎が好調だ。先週の打率/出塁率/長打率は.389/.421/.6116月12日時点では-13.1とリーグワーストだった遊撃の攻撃力を-8.2まで回復させている。

西武は山川穂高が先週3本塁打を放ち、日本人最速で通算200本塁打を達成。ただ守る一塁はそれほど数字が伸びていないようにも見える。これは負傷離脱や指名打者での出場もあったためだ。ロッテは代打を除く全ポジションがマイナスに。あるポジションに大きな弱点があるというよりは、満遍なくマイナスが広がっているのが特徴的だ。日本ハムは三塁の攻撃力がリーグトップだ。主に野村佑希が守っており、今季の打率/出塁率/長打率は.292/.325/.425を記録。昨季から劇的に数字を伸ばしているわけではないが、今季の投高打低環境を考えると、実は大きく成績が向上している。

先週時点(6月19日)のポジション別攻撃力はこちらから


セ・リーグポジション別攻撃力


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ヤクルトは村上宗隆の活躍が止まらない。三塁は岡本和真など強打者が揃うポジションだが、村上との差はこれほどまでに大きい。読売は左翼を守るアダム・ウォーカーが絶好調。6月19日時点で6.8だった左翼の攻撃力を12.6にまで押し上げている。広島は秋山翔吾の獲得が発表された。外野は各ポジション平均レベルの攻撃力を有しているが、今季は西川龍馬を除き確固たるレギュラーを確立できていない。

阪神は捕手の梅野隆太郎が好調だ。先週は打率/出塁率/長打率で.500/.529/.500を記録。捕手の攻撃力はリーグ最大の弱点となっているが、改善できるか。DeNAは負傷から復帰した森敬斗を遊撃で積極起用している。23日にはプロ初本塁打を記録。遊撃の攻撃力を押し上げられるか。中日は三塁を守っていた石川昂弥の負傷離脱後、高橋周平を起用。一定の成果は上げているが、ハイレベルなセ・リーグ三塁手の中ではやや後れをとっている。

先週(6月19日)時点のポジション別攻撃力はこちらから

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