ポジション別wRAAとは:同じ打席数をリーグの同ポジションの平均的な打者が打つ場合に比べて、どれだけチームの得点を増やしたか、または減らしたか。ポジション平均の打者であれば0。3.0であれば同ポジションの平均より3点多く打撃でチームの得点を増やしたと考えることができる。この表を見て、攻撃面の強みがどのポジションにあるのか、各チームの状況の把握に役立ててほしい。先週(5月29日)時点のポジション別攻撃力は
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パ・リーグポジション別攻撃力
楽天は左翼の西川遥輝が苦しんでいる。開幕から素晴らしいスタートを切っていたが、5月に入ると低迷。しかし守備面では、左翼UZR(Ultimate Zone Rating)が10.5と大きな貢献を果たしている。ソフトバンクは右翼の柳田悠岐が不調に。先週は26打席に立ち、打率/出塁率/長打率が.174/.269/.217。長打は二塁打1本にとどまっている。西武は源田壮亮が負傷離脱後も遊撃の攻撃力は平均レベルをキープ。主にルーキー滝澤夏央の活躍によるものである。
オリックスは右翼の杉本裕太郎が好調だ。先週は打率/出塁率/長打率で.435/.480/.826を記録。シーズン序盤は苦しんでいたが、ここから挽回となるか。ロッテは二塁の中村奨吾の奮闘が光る。先週は打率/出塁率/長打率で.286/.400/.619の活躍。5月15日時点では-5.8だった二塁の攻撃力を-0.9にまで回復させている。日本ハムは昨季大きな弱点であった捕手の攻撃力が平均レベルに。主に宇佐見真吾によるものだ。打率/出塁率/長打率はここまで.258/.289/.367を記録している。
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セ・リーグポジション別攻撃力
ヤクルトの二塁は山田哲人。昨季のように打撃で他球団に大きく差をつけることはできていないが、守備で大きなはたらきを見せている。二塁UZRは5.7。これは12球団でトップの値だ。読売は左翼のアダム・ウォーカーが絶好調だ。先週は打率/出塁率/長打率で.400/.400/1.000を記録。この活躍で読売の左翼はリーグトップの攻撃力となっている。広島は捕手の攻撃力がリーグトップ。主に坂倉将吾の活躍によるものだが、先週は中村奨成も捕手として起用。捕手陣にさらなる層の厚みを見せている。
中日は一塁のダヤン・ビシエドが好調。先週は打率/出塁率/長打率で.364/.417/.591を記録している。現状一塁の攻撃力は平均レベルだが、ここから上積みとなるだろうか。DeNAは二塁の牧秀悟がリーグトップの攻撃力を発揮している。長打力を示すISO(Isolated power)は規定打席到達者で12球団でトップの.345。2位の村上宗隆(ヤクルト)の.296を大きく突き放している。阪神は一塁の大山悠輔が絶好調。先週だけで5本塁打を放ち、打率/出塁率/長打率は.450/.522/1.250の活躍。5月15日時点では-4.6だった一塁の攻撃力を1.6にまで押し上げている。
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