ポジション別wRAAとは:同じ打席数をリーグの同ポジションの平均的な打者が打つ場合に比べて、どれだけチームの得点を増やしたか、または減らしたか。ポジション平均の打者であれば0。3.0であれば同ポジションの平均より3点多く打撃でチームの得点を増やしたと考えることができる。この表を見て、攻撃面の強みがどのポジションにあるのか、各チームの状況の把握に役立ててほしい。先週(9月4日終了時点)のポジション別攻撃力は
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パ・リーグポジション別攻撃力
ソフトバンクは6月26日時点で10.0だった左翼の攻撃力が平均レベルに。主に守るジュリスベル・グラシアル、柳町達は直近30日のOPSがそれぞれ.535、.568と苦しんでいる。西武は7日、二塁の外崎修汰が負傷離脱。今季は特に守備面での貢献が大きく、二塁UZR(Ultimate Zone Rating)は15.8と12球団トップの値を記録していた。オリックスは昨季リーグトップだったチーム本塁打が、今季は75本でリーグワーストに。だが終盤のこのタイミングで杉本裕太郎が復帰し、長打面でも期待を持ちやすいラインナップとなってきた。
楽天は一塁手以外にほとんど隙がない攻撃陣。一塁をどうするかは、来季以降も含めた課題になる。ロッテでは井上晴哉が絶好調。先週は打率/出塁率/長打率で.412/.524/.824を記録。9月4日時点で2.9と平均レベルだった一塁の攻撃力を、7.7にまで押し上げている。日本ハムは6月26日時点で-0.1と平均レベルだった捕手の攻撃力が、-9.8にまで低下。捕手の攻撃力は長年の課題だが、今季も改善は見られなかった。
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セ・リーグポジション別攻撃力
村上宗隆に注目が集まるヤクルトだが、捕手の攻撃力でも違いを作り出している。中村悠平が高い攻撃力を見せているだけでなく、若手の内山壮真も一定の働き。中長期的に攻撃力を確保できるポジションになりそうだ。DeNAでは宮﨑敏郎が不振に。先週は打率/出塁率/長打率で.087/.125/.217。三塁の攻撃力は9月4日時点の-8.0から-12.9に大きく低下してしまった。阪神は一塁の攻撃力が平均レベルに。シーズン途中にアデルリン・ロドリゲスを獲得したが、状況の改善には至っていない。
広島は5月22日時点で8.7だった一塁の攻撃力が平均レベルに。ライアン・マクブルームは9月の打率/出塁率/長打率が.136/.240/.136。先週はスタメンを外れる機会も増えた。読売は左翼のアダム・ウォーカーが好調だ。11日には来日初となる1試合2本塁打。先週は打率/出塁率/長打率で.423/.483/.885を記録した。左翼の攻撃力は9月4日時点の6.7からリーグトップレベルとなる11.5に上昇している。中日は三塁の阿部寿樹が絶好調。先週は打率/出塁率/長打率で.529/.667/.882を記録。三塁の攻撃力はハイレベルな競争となっているが、その中で9月4日時点の-15.9から-10.7に大きく改善を見せている。
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