ポジション別wRAAとは:同じ打席数をリーグの同ポジションの平均的な打者が打つ場合に比べて、どれだけチームの得点を増やしたか、または減らしたか。ポジション平均の打者であれば0。3.0であれば同ポジションの平均より3点多く打撃でチームの得点を増やしたと考えることができる。この表を見て、攻撃面の強みがどのポジションにあるのか、各チームの状況の把握に役立ててほしい。先週(8月21日終了時点)のポジション別攻撃力は
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パ・リーグポジション別攻撃力
ソフトバンクは中堅の攻撃力が8月21日時点は0.7と平均レベルだったが、4.6に上昇。離脱者が増加している中、正木智也、谷川原健太、佐藤直樹ら若手選手が好成績を残している。西武は指名打者の攻撃力が8月21日時点は2.8と平均レベルだったが、8.0とリーグトップレベルに。しかし一塁とともに山川穂高の貢献が大きく、人材が豊富なわけではない。オリックスは昨季弱点となっていた一塁の攻撃力が今季は強みに。固定選手はいないが、中川圭太、頓宮裕真、ジョー・マッカーシーらが優れた打撃成績を残している。
楽天は23日から新外国人のクリス・ギッテンスが復帰。チーム出塁率.331は12球団トップも、長打力に問題を抱えるチームを救えるか。ロッテは三塁の攻撃力が6月19日時点は-6.1とリーグワーストであったが、4.1にまで回復。主に安田尚憲の活躍によるものだ。守備面でも三塁UZR(Ultimate Zone Rating)は昨季の-3.1から8.7に改善している。日本ハムは5月29日時点ではほぼ全てのポジションが平均レベルの攻撃力だった。しかしシーズン終盤を迎えた現在は弱点を表す青色のポジションが多い。
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セ・リーグポジション別攻撃力
ヤクルトは村上宗隆が14打席連続出塁を継続中。8月21日時点の52.7から上昇は止まらず、60.8にまで数字を伸ばしている。DeNAも三塁に注目。宮﨑敏郎が今季ここまで打率/出塁率/長打率で.308/.375/.455を記録。村上の活躍によりこの表において目立ってはいないが、十分な攻撃力を発揮している。阪神は大きな差ではないものの、投手の攻撃力でリード。先週は西純矢が25日の試合で2安打を放ち、攻撃面でも成果を残した。
広島は秋山翔吾が離脱しているにもかかわらず、中堅の攻撃力が8月21日時点の-1.7から1.5に上昇。先週は主に大盛穂が中堅を守り、打率/出塁率/長打率で.462/.563/1.077を記録。秋山不在の穴を見事に埋めた。読売は岡本和真が先週の打率/出塁率/長打率で.316/.435/.474と好成績をマーク。しかしセ・リーグの三塁は村上を筆頭にハイレベルで、これだけ打ったにもかかわらず8月21日時点の-5.1から-6.3に低下している。中日は7月中盤から遊撃に若手の土田龍空を抜てき。守備型の選手として知られているが、前半戦終了時点で-5.9だった遊撃の攻撃力を-4.7に改善。攻撃面でもここまで健闘を見せている。
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