ポジション別wRAAとは:同じ打席数をリーグの同ポジションの平均的な打者が打つ場合に比べて、どれだけチームの得点を増やしたか、または減らしたか。ポジション平均の打者であれば0。3.0であれば同ポジションの平均より3点多く打撃でチームの得点を増やしたと考えることができる。この表を見て、攻撃面の強みがどのポジションにあるのか、各チームの状況の把握に役立ててほしい。先週(8月7日終了時点)のポジション別攻撃力は
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パ・リーグポジション別攻撃力
西武は12日、中村剛也が通算450号本塁打を達成。今季ここまで本塁打数は8本にとどまっているが、そのうちの4本が8月と復調傾向だ。ソフトバンクは三森大貴が最短で19日にも復帰予定。三森離脱後は二塁の攻撃力が低下すると思われたが、主に守っていた牧原大成が活躍。8.9とリーグトップクラスの攻撃力をキープし続けている。オリックスは先週、左翼・指名打者で起用された吉田正尚が絶好調。8月7日時点で左翼は-7.2、指名打者は6.6だったが、わずか1週間で-2.6、9.4にまで押し上げている。
楽天は昨季大きな弱点であった捕手の攻撃力が平均レベルに。しかしこれは今季パ・リーグ捕手の攻撃力がかなり打低傾向にあるためだ。依然として課題は解決していない。ロッテは左翼の攻撃力に注目だ。荻野貴司復帰以前の5月22日時点では-6.3とリーグワーストであった。しかし現時点では1.6と平均レベルにまで回復している。日本ハムは9日から野村佑希が復帰。先週は打率/出塁率/長打率で.400/.429/.650と、早々に活躍を見せている。
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セ・リーグポジション別攻撃力
ヤクルトは村上宗隆が歴史的な活躍を継続。あの王貞治(元読売)の全盛期に接近するペースで貢献を積み重ねている。DeNAは佐野恵太が先週は打率/出塁率/長打率で.389/.450/.556の活躍。守備では昨季左翼UZR(Ultimate Zone Rating)で大きく平均を下回ってたが、今季は左翼だけでなく一塁でも起用。一塁UZRは2.8と平均を上回る守備力を見せている。読売は坂本勇人が8月16日に復帰予定。遊撃の攻撃力は6.3とリーグトップクラスであるが、坂本が健在であれば、例年通りさらに突出していただろう。ここから突き放せるか。
阪神は近本光司、中野拓夢ら主力を含む多数の選手が新型コロナウイルス感染により離脱。チーム全体でかなりの攻撃力低下が生じている。広島は一塁手の攻撃力が7月10日時点で9.2を記録していた。現時点でもリーグトップではあるが、他球団との差は縮まっている。これはやはりライアン・マクブルームの離脱による影響が大きい。中日は後半戦から阿部寿樹を三塁で起用。三塁の攻撃力はかなりハイレベルな中、前半戦終了時点で-10.8だった値を維持することに成功している。
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