ポジション別wRAAとは:同じ打席数をリーグの同ポジションの平均的な打者が打つ場合に比べて、どれだけチームの得点を増やしたか、または減らしたか。ポジション平均の打者であれば0。3.0であれば同ポジションの平均より3点多く打撃でチームの得点を増やしたと考えることができる。この表を見て、攻撃面の強みがどのポジションにあるのか、各チームの状況の把握に役立ててほしい。先週(5月22日)時点のポジション別攻撃力は
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パ・リーグポジション別攻撃力
首位の楽天は一塁の新外国人ホセ・マルモレホスが不調だ。シーズン当初一塁を守っていた鈴木大地の不調も重なり、一塁はリーグ全ポジションで最も大きな弱点となっている。ソフトバンクは遊撃で傑出を見せていた今宮健太が離脱。代わりに主に遊撃を守った牧原大成が先週は打率/出塁率/長打率で.526/.500/.947の活躍を見せ、他球団との差をさらに広げている。西武は昨季から続く外野陣の攻撃力不足に今季も苦悩している。
オリックスは一塁を守るT-岡田が復帰。5月29日の復帰後初試合で本塁打を放っている。ISO(Isolated power)は12球団でワーストと長打力不足に苦しむチームを救えるか。ロッテは左翼を守る荻野貴司が戻ってきた。パ・リーグ左翼でワーストに落ち込む左翼の攻撃力を回復させたい。日本ハムは中堅の松本剛が引き続き絶好調。先週は打率/出塁率/長打率で.480/.464/.840の活躍。近藤健介が離脱後も、中堅の攻撃力はリーグ最大を維持している。
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セ・リーグポジション別攻撃力
ヤクルトの三塁は村上宗隆だ。ここまで打率/出塁率/長打率は.274/.412/.577を記録。安定して貢献を積み上げており、ヤクルトの三塁は全ポジションでリーグ最大の攻撃力となっている。読売の三塁は岡本和真。村上と同じくリーグトップの15本塁打を放っているが、他の面での差が大きく平均レベルの攻撃力にとどまっている。広島の三塁攻撃力はリーグワースト。坂倉将吾を三塁に起用し、改善を試みているようだ。
中日は負傷から復帰し、主に左翼を守る大島洋平が不調。5月はここまで37打席で出塁率.216。長打も1本も出ていない。DeNAは中堅の攻撃力がリーグワースト。昨季好調だった桑原将志は、今季ここまで打率/出塁率/長打率で.198/.266/267にとどまっている。阪神は捕手の攻撃力がリーグワースト。昨季の正捕手、梅野隆太郎の負傷離脱もあり、昨季一軍で出場機会がなかった長坂拳弥の起用が増加。しかしここまで攻撃力の改善は見られていない。
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